神となった美女
この夏に沖縄ツアーに行ったときに聞いた、普天間大権現伝説をざっくりと紹介します。
あるところに、生まれつきせじ(霊力)が高く、他家に嫁ぐことをしない女がいました。
また、家族以外の人を避けて、他人には全く顔を見せませんでした。
彼女は普通の娘と違ってどことなく気高い上に、この世の人とも思われないほどの美人でした。
世間の男達は、我も我もと競って彼女に結婚を申し込みます。
ところが彼女はこれをみんなことわりました。
そして他人に見られることを恐れて、毎日一室に閉じこもって機織をしていました。
彼女には他家に嫁いだ一人の妹がいました。
妹の夫は姉の日頃の様子を不審に思い、或日妻に話しました。
「お前の姉様は、人目にふれるのを避けてちっとも外に出たことがないそうだね。
私は今はもうお前の夫だから見てもいいわけだろう。どうか、お前の姉様を一目でも見せておくれ」
・・・と頼みました。
妻は、
「私の姉は人間ばなれしたところがございます。もしこのことを申したなら必ず怒ってことわるにきまっています。
だから私がきょう実家に帰って姉様と話している時にあなたはひょっくり入ってきてご覧になったらよいわ」
・・・といって妻は一足先に行きました。
そこで夫は妻の後をついてその実家に行き、姉妹が仲よく話し合っている所へひょっくり入って一目見たのです。
ところが姉は妹の夫に見られたので、そのまま家をとび出してしまいました。
家の人はすかさず後を追いましたが、とうとうその姿を見失ってしまったそうです。